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平成6年式の読み方その2

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前のページで、2つのサンプルを紹介しました。
さらにもう2つ、見ていくことにしましょう。

サンプル3
転籍で始まり転籍で終わった戸籍

以下のサンプルを見てください。↓

平成6年式サンプルその3

いつからいつまでの戸籍なのか

まずはこの戸籍がいつ作られたのかを探します。
戸籍事項欄を見ましょう。この戸籍がいつ作られ、いつ終わりを迎えたかといったことは、ここに書かれます。↓

全体について書く欄

「転籍日」とあるのがそれです。
平成15年の5月1日に、この一家がさくら県に転籍をしてきたことによって作られたのです。↓

転籍日

これまで、戸籍の作られた日付について「編製日」と「改製日」の2つを見てきました。
「転籍日」は第3のパターンです。↓

3つのパターン

転籍というのは、要するに一家が引越しをしたということですか?

いいえ、戸籍に登録される本籍は実際に住んでいる場所とは関係ないので、 転籍とあったからといって引越しをしたとは限りません。 今の住所のままで本籍だけを変えることもできますし、反対に、引越しをしながら本籍をそのままにしておくこともできます。

転籍とは、引越しの有無にかかわらず、
一家がそろって戸籍を別の場所へ移すことです。↓

新旧

一家がそろって、というところがポイントであり、例えば子が結婚を理由にそれまでの戸籍を出ることは、転籍ではありません。分籍といいます。↓
子が外れる

転籍はあくまでメンバー全員の移動を指す言葉です。

一家そろって戸籍を移す理由ってなんなんですか?

転籍をしなければいけない理由は特にありません
なんとなく気分で移したであるとか、本籍地が住所と近ければ戸籍を取るときに便利であるとか、その程度の理由です。

とにかくその転籍によって、
この戸籍が平成15年5月に作られたことがわかりました。↓

転籍日

その下の「従前本籍」というのは、転籍してくる前の本籍地です。
ぼたん県からここさくら県へ籍を移したようです。↓

前の本籍地

さらに下へ行きます。
なぜか再び「転籍日」の記載があります。一体これはどういうことでしょう?↓

再び転籍日

転籍日は一家がここへ籍を移した日のことでしたよね?
であればこれがこの戸籍の作られた日では?

いいえ、思い出してください。1行目にある「平成15年5月1日」こそが、作られた日です。 ぼたん県からさくら県へ一家が籍を移したことで、この戸籍が作られたのでした。↓

作られた日

では3行目の「転籍日」は何かというと、ここからさらに別の場所(いちょう県)へ籍を移した日を意味しています。 この戸籍を去った日、いわばこの戸籍の終点です。↓

去った日

その下をよく見ると、「新本籍」とあります。
「転籍日」の下に、「従前本籍」ではなく「新本籍」とあったときは、ここへ移して去って行きました、という意味となります。↓

新しい本籍地

Point

「転籍日」と「従前本籍」がセットになっていたら、その日付が戸籍の作られた日。 「転籍日」と「新本籍」がセットになっていたら、その日付が戸籍の終わった日。

まとめるとこの戸籍は、平成15年5月1日に一家がぼたん県からさくら県へ籍を移したことで作成され、 平成27年7月10日にいちょう県へ籍を移したことでお蔵入り(除籍)となったことがわかりました。

これ以前の戸籍を取るには

まずは日本一夫の出生日を見ます。昭和30年1月1日とあります。
これはこの戸籍が作られた平成15年よりだいぶ前です。↓

出生日

ということは一夫には、これ以前の戸籍がどこかに存在するということです。
どこにあるのでしょうか?

身分事項欄を見ると、従前戸籍もみじ町と書かれていますが・・↓

従前

前ページのサンプルでも見たように、これは引っ掛けです。これは一夫が結婚前にいた戸籍です。 結婚したのが昭和60年で、この戸籍が作られたのが平成15年ですから、一夫の結婚前の戸籍はずいぶん昔すぎます。 直前のものではありません。↓

婚姻日と改製日

一夫の1つ前の戸籍はどこか他にあるのです。
いったいどこにあるのでしょう?

経緯

ここで思い出してほしいのが、この戸籍が転籍によってできたものであることです。
平成15年に一家がさくら町に籍を移したことで作られたのでした。↓

移ってきた

そして転籍前の本籍は「従前本籍」に記載されていました。
ぼたん町からここさくら町へ籍を移したのです。↓

前の本籍地

であれば、一夫の直前の戸籍はぼたん町にあるのではと推測できます。
まだ推測です。断言はできません。

なぜ断言はできないんですか?

もしかしたら転籍後に、一夫だけがどこか別の戸籍からここに入ってきた、 という可能性もあるからです。いわば一夫は新しいメンバーであり、一家の転籍前にはいなかったのかもしれません。 転籍後に家族が増えることは当然あります。↓

増えたかも

Point

転籍前の戸籍に家族の全員がいたとは限らない。
転籍後に家族が増えたという可能性もある。

しかし考えてみれば、一夫はこの戸籍の筆頭者です。
筆頭者は転籍の前後で変わりません。同じ人物が務めます。↓

筆頭者は同じ

つまり一夫は、一家の転籍前の戸籍でも筆頭者であったわけで、
ということは「従前本籍」にいたということです。↓

前の本籍地

一夫の直前の戸籍が欲しいときは、
ぼたん市の役場へ行って、↓

本籍地はぼたん町246番地、筆頭者の名前は日本一夫。
一夫の出生から平成15年5月1日より前までの謄本を、この役場にあるだけ全部ください。

という具合に指定すればいいでしょう。

続いて花美の1つ前の戸籍も調べます。
身分事項欄を見ると、従前戸籍すみれ町と書かれていますが・・↓

従前

太郎のときと同様、これは引っ掛けです。これは花美が結婚前にいた戸籍です。 結婚したのが昭和60年で、この戸籍が作られたのが平成15年ですから、花美の結婚前の戸籍はずいぶん昔すぎます。 直前のものではありません。↓

婚姻日と転籍日

では花美の直前の・・1つ前の戸籍はどこにあるのでしょう?
一家は平成15年にぼたん町からここへ転籍をしてきたのですから、そのぼたん町の戸籍に花美もいたのでは、と推測できます。

新旧

しかしもしかしたら花美は転籍後に、別の場所からこの戸籍に入ってきた新メンバーなのかもしれません。 もしそうなら転籍前の一家の戸籍(もみじ町)にはいなかったことになります。 花美は一夫と違って筆頭者ではありませんから、その可能性を疑いましょう。

増えたかも

とはいえ花美の身分事項欄を見ても、戸籍が作られた日以降に籍を移した(ここに入ってきた)様子はありません。↓

身分事項欄

それに昭和60年に一夫と結婚し、それ以降はずっと一夫と同じ戸籍にいたはずです。 ということは転籍前の一家の戸籍に、やはり花美もいたのです。

花美の以前の戸籍が欲しいときは、ぼたん市の役場へ行き、↓

本籍地はぼたん町246番地、筆頭者の名前は日本一夫。
花美の出生から平成15年5月1日より前の謄本を、この役場にあるだけ全部ください。

という具合に指定するといいでしょう。

サンプル4
管内転籍後に全員死亡により除籍となった戸籍

続いてのサンプルを見てください。↓

平成6年式サンプルその4

いつからいつまでの戸籍なのか

まずはこの戸籍がいつ作られたのかを探します。
戸籍事項欄を見ましょう。この戸籍がいつ作られ、いつ終わりを迎えたかといったことは、ここに書かれます。↓

全体について書く欄

「編製日」とあります。
平成7年の9月8日に作られたものであるとわかります。↓

編製日

戸籍の始まりが「改製日」や「転籍日」ではなく、「編製日」となっていた場合、 それは筆頭者の結婚や離婚により作られたものであることが多いです。

3つのパターン

そこで太郎の身分事項欄を見ると、婚姻日が平成7年の9月1日であり、この戸籍が作られた日ととても近いことがわかります。 やはりこの戸籍は太郎の結婚が理由で作られたのです。↓

婚姻日

さて、問題は次です。その下を見ると「転籍日」という記載があります。
どうやら一家の転籍があったようですが・・↓

転籍日

おさらいしておきましょう。
転籍には大きく分けて2種類があるのでした。↓

  • 別の場所からここへ本籍を移した
    (やって来た転籍)
  • ここから別の場所へ本籍を移した
    (去っていった転籍)

この場合はどちらでしょうか?
その下には「従前の記録」という記載があります。ということは・・↓

従前の記録

以前のそめい町987番地から、ここへ籍を移してきたということでしょう。

そういうことになります。
しかしそれなら転籍日の平成10年2月こそが、この戸籍の作られた日でありそうなものです。 別の場所から転籍をしてきたのなら、その日に新しい戸籍が作られるはずだからです。

新旧

しかしこの戸籍の編製日は平成7年9月とあるのですから、 一体どちらがこの戸籍が作られた日なのかわからなくなります。↓

どっちがスタート?

実はここに記されている転籍は、普通とは少し異なるものです。
よく見ると転籍前の「そめい町987番地」と、転籍後の「さくら町123番地」は、どちらも同じさくら市です。

どちらもさくら町

同じ市内で転籍をしているという点がミソで、
これを「管内転籍」といいます。

対して、異なる市区町村に転籍することを、
管外転籍」といいます。

  • 管外転籍

    異なる市区町村への転籍。
    籍を移すと新しい戸籍が作られ、前の戸籍は除籍(お蔵入り)となる。
  • 管内転籍

    同じ市区町村への転籍。
    籍を移しても新しい戸籍は作られず、前の戸籍を修正するだけで済ませる。

つまりこういうことです。
この戸籍はまず編製日の平成7年9月8日に、さくら市のそめい町987番地に作られました。↓

編製日

その後の平成10年2月に、今の本籍であるさくら町123番地に転籍をしたのですが、 同じさくら市であったために新しい戸籍は作られず、それまでの戸籍を修正するだけで済ませたのです。↓

移した

つまりここにある「転籍日」というのは、この戸籍が作られた日でもなければ、終わった日でもなく、ただの通過点です。 戸籍が修正された日、と思っておけばいいでしょう。↓

転籍日

「転籍日」という記載があったとき、その日付の持つ意味は様々であるということです。 以下が3つのパターン及びその判別方法です。↓

  • 管外からここへ転籍してきた日付

    サンプル3で見た事例です。
    その戸籍が作られた日を意味し、「転籍日」の下には「従前本籍」との記載があります。

    パターン1

  • 管内からここへ転籍してきた日付

    今回のサンプル4で見た事例です。
    その戸籍が修正された日を意味し、「転籍日」の下には「従前の記録」と【本籍】という記載があります。

    パターン2

  • ここから管外へ転籍していった日付

    サンプル1で見た事例です。
    その戸籍が終わった日を意味し、「転籍日」の下には「新本籍」との記載があります。

    パターン3

さて、話を戻しましょう。
この戸籍が作られたのは、平成7年の9月でした。↓

改製日

ではこの戸籍はいつまで使われていたのでしょう?
まだ現役なのでしょうか?それとも既にお蔵入りとなっているのでしょうか?

戸籍の左上を見ます。
ここに除籍とあるので、既にお蔵入りとなった古いものであることがわかります。↓

除籍

ではいつお蔵入りとなったかですが、戸籍事項欄の「消除日」というのがそれです。
平成29年の1月27日に何らかの理由で終わりを迎えたようです。↓

消除日

今の制度において、戸籍がお蔵入りとなる理由には、次の3つがあります。↓

  • 一家が別の場所へ転籍をしていった
  • 法改正により新しい戸籍にリフォームした
  • 戸籍のメンバーが亡くなるなどし、全員いなくなった

「1」の場合はこれまで見て来たように、お蔵入りとなった日が「転籍日」という形で記載されるのですぐわかりますし、 「2」のリフォームであれば、どこか近くに「改製」という言葉が記載されるはずです。

そもそもこの戸籍は最も新しい形式なので、リフォームでお蔵入りとなることはありません。

ということは「3」が原因であるわけで、よく見ると太郎が平成28年3月に、花子が平成29年1月に、 それぞれ亡くなっていることがわかります。↓

死亡日

メンバーが全員亡くなったことで、お蔵入りとなったのです。
まとめると、この戸籍は平成7年9月8日に太郎の結婚により作成され、 メンバー全員がいなくなったことで、平成29年1月27日に除籍(お蔵入り)となったことがわかりました。

これ以前の戸籍を取るには

山田太郎の出生日を見ると、昭和30年1月1日とあります。↓

出生日

この戸籍が作られたのは平成7年の7月ですから、太郎の出生からだいぶ経ってできたものです。 ということは、太郎にはこれ以前に入っていた戸籍が存在するということです。

これまで見てきたように、この戸籍は太郎の結婚によりできたものですから、 太郎の1つ前の戸籍は、身分事項欄の「従前戸籍」にあります。↓

従前

戸籍事項欄にある「従前の記録」は、既に述べたように、管内転籍の際に本籍を修正したに過ぎませんから、太郎の前の戸籍ではありません。 いわばこの戸籍の昔の名前です。間違えないようにしましょう。↓

従前の記録

太郎の1つ前の戸籍が欲しいときは、もみじ市の役場へ行き、↓

本籍地はもみじ町456番地、筆頭者の名前は山田父郎。
太郎の出生から平成7年9月8日より前の謄本を、この役場にあるだけ全部ください。

という具合に指定するといいでしょう。

以上、ここまで長々と戸籍の読み方について見てきました。
しかしまだ充分ではありません。

戸籍はこれまで何度も書式が改製されており、
これまで見てきたのはその1つ(最も新しいタイプ)に過ぎません。

これまで見てきた「1」と、もう取得できない「6」を除いた「2〜5」について、 次のページ以降でざっとご紹介します。

【次のページ】  » 4. 昭和23年式

【目次】 戸籍の読み方

  1. 1. 戸籍の基本
  2. 2. 平成6年式
  3. 3. 平成6年式その2  ←Now
  4. 4. 昭和23年式
  5. 5. 大正4年式
  6. 6. 明治の戸籍

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