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検認について

自筆証書遺言か秘密証書遺言が見つかった場合は、家庭裁判所による検認という手続きを受けなければいけません。 遺言書を裁判所まで持って行くのです。
裁判所まで行く

裁判所まで行って何をするんですか?

それほど大したことはしないのですが、遺言書を開封し・・

書かれていたか、そのようなことを確認し記録してもらうのです。
要は、この後に何者かの手で遺言書が改ざんされることがないように、という証拠保全の手続きです。

前に見た時と内容が変わってるわ!

そんな争いを避けるためにあります。

とはいえ、特に自筆証書遺言の場合、検認を受ける前に偽造される可能性があるのですから、 検認をしたから格別安心という話でもないのですが、まぁしないよりはいいだろうということです。

遺言が有効かどうかを調べてもらうのではないのですか?

いいえ、そういう意味合いは全くありません
必要な様式を充たしているかであるとか、まして本当に本人が書いたのか筆跡をプロに鑑定してもらうであるとか、 そういう検証は全く行いません。

ただあるがままの状態を記録しておくだけのものです。
したがって、

検認が済んでこの遺言が本物と認められましたー♪

などということはいえません。
ご注意ください。

では遺言が有効かどうかは、誰が判断してくれるのですか?

まず、明らかに無効な形式の遺言書である場合、相続手続きを行おうという時にそれを法務局や銀行に持ち込んでも、 応じてもらえないでしょう。つまり判断するのは彼らということになります。

一方で、形式は有効であるけれども、↓

これは偽造されたものだ!

であるとか、

認知症で判断力のない故人に無理やり書かせたものよ!

といった複雑なケースにおいては、そう思う人物(疑っている人)が裁判を起こして有効かどうかを争ってください、 という話となります。

相続人全員が納得しているのであれば、そのまま通ることになるでしょう。

検認は簡単にすむ手続きと思っていいのでしょうか?

手続き自体はすぐに終わりますし、何も難しいことはありません。
しかし、↓

・・ので、遺族にとってはなかなかの負担となります。

どうしても検認を受けないとまずいんですか?

5万円以下の過料というペナルティもありますが、そもそも検認を受けなければ遺言書が効力を持たず、相続手続きの窓口となる法務局や銀行が応じてくれません。

いちばん近くの裁判所に行けばいいんですよね?

いいえ、遺言者の最後の住所地、つまり住民票のあった場所、
を管轄する家庭裁判所へ行く必要があります。

管轄は裁判所のWEBサイトで調べることができます。

郵送などで済ますことはできないんですか?

申し立て(≒申請)は郵送でも可能ですが、検認を行う日には、申立人自身が立ち会う必要があります。

わざわざ足を運ぶほどの仕事があるんですか?

仕事というほどでもありませんが、
職員が遺言書を見て・・↓

ここには〇〇と書かれていますね?

ボールペンで横書きですね?

など同意を求めてくるので、それに「そうですね」などと答えるのです。
裁判所と申立人の双方が確認しましたよ、という事実を残したいわけです。

裁判所へ行くのは誰でもいいのでしょうか?

遺言書を発見した相続人か、故人から遺言書を預かっていた人物、が申立人となり裁判所へ持って行くのが原則です。

しかしそれとは別の都合のいい人物に遺言書を預け、その人物が保管者として申し立てるのでもいい、と裁判所から聞いたことがあります。 誰が申し立てるのかについては、あまりうるさく言われないのかもしれません。

相続人全員が行く必要はないのですか?

全員行くのが望ましいかもしれませんが、義務ではありません。
遺言書を持って行く申立人だけは、行かなければ始まりませんが。

でも検認に参加しないことで、
のちのち何か不利になることはありませんか?

そういうことはありません。

遺言書が2通見つかったんですけど・・?

内容や日付の古い新しいにかかわらず、両方とも検認を受けます。

検認の流れ

  1. 1  申し込む

    必要書類を集めた後、
    管轄の家庭裁判所へ申し立てを行います。
  2. 2  通知書が届く

    申し立てから1〜2ヶ月して、裁判所から検認日を通知する書類が、申立人と相続人全員の元へ届きます。

    申立人以外の相続人は出欠の可否を記入した用紙を返送。
    返送がなければ欠席とみなされます。

  3. 3  裁判所へ行く

    遺言書を持って家庭裁判所へ行き、検認を受けます。
    時間はそうかかりません。
  4. 4  証をもらう

    検認が済んだ証である検認済証明書をもらいます。(1通150円)
    この証明書が後の相続手続きに必要になります。

申立に必要なもの

裁判所によっていくらか違いますが、おおむね以下のものです。
郵送したい場合は、これらの書類を家庭裁判所へ送付します。 封筒に「検認の申立」と書いておけば親切でしょう。

【申立書1枚目見本】

申立書1枚目サンプル

【申立書2枚目見本】

申立書2枚目サンプル

【相続人リスト見本】

申立書3枚目サンプル

戸籍について

必要書類の中で、用意するのが大変なのは戸籍です。
遺言者(亡くなった人)や相続人全員の戸籍を、裁判所に提出する必要があります。 検認を受けるにあたって最も高いハードルとなる部分かもしれません。

役所で取ってくればいいだけでしょう?

まず戸籍は現在住んでいる所ではなく、本籍地の市区町村役場で取る必要があります。 多くの人は実際に住んでいる所と本籍地が違うので、遠方の役場まで足を運ぶとなれば手間です。

郵送で取ることはできないのですか?

可能です。しかし、後述しますが、戸籍は現在のものだけではなく、 過去に遡って古い(もう使われなくなった)戸籍まで取得しなければいけないことが多く、 場合によっては複数の役場にまたがって、請求することになります。

1つの役場に郵送で請求をし、 送られてきた戸籍を解読してさらに1つ前の戸籍をこんどは別の役場へ郵送で請求・・ といもづる式に繰り返すのは、いかにも面倒で、時間もかかります。

また、誰の戸籍を、どこまで遡って、集めなければいけないのかがケースごとに変わるので、 それを把握するだけでもなかなか大変です。

そもそも遺言書を裁判所に見てもらうために、なんで戸籍を提出しないといけないんでしょう?

検認をするにあたって裁判所が知りたいのは、次の2点です。↓

まず1を証明するために必要なのが、遺言者の戸籍です。
そこには遺言者(ここではAさんとします)が既に亡くなっていることが書かれています。

続いて2の「相続人が誰なのか」を明らかにするわけですが、これが厄介です。
これはすなわちAさんの家族が誰であるのかを裁判所に示すのと同じですが、 そのために、言ってみれば家系図を作るような作業が必要になります。

そういう類のことを証明するために、
場合によっては膨大な枚数の戸籍が必要になります。

膨大にならない場合もあるんですか?

どの範囲で戸籍を集めなければいけないかは、
誰が相続人になるかによって変わります。

おさらいしておきましょう。
誰が相続人となるかのパターンは、大きく3つあるのでした。↓

番号が若いほど、集める戸籍は少なくて済みます。
第3順位(兄弟姉妹)までいくパターンでは、かなりの枚数になりがちです。

それぞれのパターンごとに、具体的に必要な戸籍を見ていくとしましょう。
とはいえ長くなるのでここでは簡単な記載にとどめます。

もう少し詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

1. 配偶者と子が相続人となるとき  〜第一順位の相続

必要となるのは↓

  • 遺言者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本
  • 配偶者の現在の戸籍謄本

    亡くなっている場合は、死亡していることを示す戸籍謄本。
  • 子の現在の戸籍謄本

    亡くなっている子がいる場合は、その者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本。
  • 代襲者(孫・ひ孫・・)がいるならその者の現在の戸籍謄本

    亡くなっている代襲者がいる場合は、その者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本。
  • 相続人以外で財産を贈られる者がいるなら、その者の現在の戸籍謄本

    遺言書の中身を見ていて、そういう者がいることを予め知っていた場合。

2. 配偶者と、故人の父母が相続人となるとき  〜第二順位の相続

必要となるのは↓

  • 遺言者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本
  • 配偶者の現在の戸籍謄本

    亡くなっている場合は、死亡していることを示す戸籍謄本。
  • 亡くなっている子(孫・ひ孫・・)がいるなら、
    その者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本

  • 相続人以外で財産を贈られる者がいるなら、その者の現在の戸籍謄本

    遺言書の中身を見ていて、そういう者がいることを予め知っていた場合。

加えて、相続人となる「故人の直系尊属」(父母・祖父母・・)について↓

  • その者の現在の戸籍謄本

  • その者と同代か下の直系尊属で死亡している者がいる場合、それを示す戸籍謄本

    「同代か下の直系尊属」とは、例えば祖父母が相続人となるときは祖父母と父母のこと。

3. 配偶者と、故人の兄弟姉妹が相続人となるとき  〜第三順位の相続

相続人が配偶者しかいない場合も、このパターンに含まれます。
必要となるのは↓

  • 遺言者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本
  • 配偶者の現在の戸籍謄本

    亡くなっている場合は、死亡していることを示す戸籍謄本。
  • 亡くなっている子(孫・ひ孫・・)がいるなら、
    その者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本

  • 故人の直系尊属(父母・祖父母・・)が亡くなっていることを示す戸籍謄本
  • 兄弟姉妹の現在の戸籍謄本

    亡くなっている兄弟姉妹がいる場合は、その者の出生から死亡までの全ての戸籍謄本。
  • 兄弟姉妹の代襲者(甥・姪)がいるなら、その者の現在の戸籍謄本

  • 相続人以外で財産を贈られる者がいるなら、その者の現在の戸籍謄本

    遺言書の中身を見ていて、そういう者がいることを予め知っていた場合。
こんなにいっぱいあるんですか?

これを集めるのが大変なので、検認が必要な自筆証書遺言や秘密証書遺言は、遺族にとってはあまり嬉しくないものとなります。

自力での収集が困難な場合は、収集代行サービスもご用意していますので、ご利用を検討なさってください。19,800円と低額ですから利用価値は高いと思います。

自分では難しいと思ったら

自分で行うのは大変、平日に役所に行けない、
という場合は、戸籍取得の代行をご依頼ください。

詳しいことはサービス紹介ページをご覧ください。
お待ちしております。

 遺言書と検認

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